ぐるぐる飜譯

しろうと翻訳者の理解と誤解、あるいは無知無理解

O・ヘンリー「緑の扉」(THE GREEN DOOR) その6

https://trnlat.hatenablog.com/entry/2019/05/22/203343 からの続き

 

※この文章は、ものすご~く適当に逐語訳した仮訳初稿を、文面をろくに見返しもせずに投稿した(Google翻訳以下的な)ものです。全訳したあと、あらためて訳文を見直し、体裁を整えて別のブログなどで公開されます。

 

投稿済:https://islecape.exblog.jp/30617842/

 

"To think of you going through all that," he exclaimed.

「君がそんな目にあってきたとは」彼は嘆いた。

 

"It was something fierce," said the girl, solemnly.

「本当に大変なことばかりで」娘は心から言った。

 

"And you have no relatives or friends in the city?"

「それで君は、この街に親戚も友達もいないんだね?」

 

"None whatever."

「一人もいないの」

 

"I am all alone in the world, too," said Rudolf, after a pause.

「僕もこの世界でたった一人なんだ」少し間をおいてルドルフは言った。

(娘が「親戚や友達がいない」というのは、この娘がワーキングガールとして都市に働きに出た田舎の娘か、あるいは移民の娘であることを示している。前述のミス・リビーの小説の主人公の境遇である。リビーは、そのような境遇にあっても貞淑でいることで立派な男性に見初められる、みたいなヒロインを描いた。現実にはこの状況は娼婦一歩手前という感じだが「部屋が貧しいなりにきちんとしている」というあたり「この娘は救われるべき清らかな乙女ですよ」的な意図が込められている気もしないでもない) 

 

"I am glad of that," said the girl, promptly; and somehow it pleased the young man to hear that she approved of his bereft condition.

「だったらうれしい」娘は即座に言って;彼の天涯孤独の境遇を彼女が認めたことを聞いた若者をどういうわけか喜ばせた。

(今回は速度重視で――と言いつつ間が空いたりしているが――頭を使わず下訳の草稿の準備稿くらいの気持ちで文章を打ち込んでいるため、言い訳のしようもなく全体的にひどい訳なのだが、このあたりは輪をかけてひどい。しかし、英語原文がこれだからなあ)

 

Very suddenly her eyelids dropped and she sighed deeply.

ふいに娘はまぶたを閉じて深いため息をついた。

 

"I'm awfully sleepy," she said, "and I feel so good."

「私、とても眠いわ」彼女は言った。「それに、とてもいい気分」

 

Then Rudolf rose and took his hat. "I'll say good-night. A long night's sleep will be fine for you."

そこでルドルフは帽子をとって立ち上がった。「おやすみを言うとしよう。今夜一晩眠ったらすっかり元気になるよ」

 

He held out his hand, and she took it and said "good-night." But her eyes asked a question so eloquently, so frankly and pathetically that he answered it with words.

彼が手を差し出すと、彼女はその手を取って言った。「おやすみなさい」。しかし彼女の目がとても雄弁に、とても率直に、そして感傷的なまでに一つの問いを発しているので、彼は口に出した言葉でもって応えた。

 

"Oh, I'm coming back to-morrow to see how you are getting along. You can't get rid of me so easily."

「ああ、僕は明日には君が大丈夫かどうか見に来るよ。君はそうやすやすと僕を取り除いたりできないからね」

(cannot get rid「お払い箱」「お役御免」くらいでよいはず)

 

Then, at the door, as though the way of his coming had been so much less important than the fact that he had come, she asked: "How did you come to knock at my door?"

そしてドアのところで、彼がやって来たという事実の前には、どういうわけでやって来たかということは重要でないというふうに、彼女は尋ねた:「どうしてあなたは、うちのドアをノックしにきたの?」

 

He looked at her for a moment, remembering the cards, and felt a sudden jealous pain. What if they had fallen into other hands as adventurous as his? Quickly he decided that she must never know the truth. He would never let her know that he was aware of the strange expedient to which she had been driven by her great distress.

彼は彼女を瞬間見つめ、あのカードのことを思い出し、そしてふいに嫉妬の苦しみを覚えた。もしあれらのものが彼と同じほどの他の冒険者の手に渡っていたら? 即座に彼は決して彼女に真実を知らせてはならないと決断した。彼女の大変な状況が彼女に強いた拙い急場しのぎに彼が気づいたということを決して彼女に悟らせまいと。

(彼は彼女が彼は彼女の彼が彼女の彼女の…)

 

"One of our piano tuners lives in this house," he said. "I knocked at your door by mistake."

「うちの店のピアノ調律師がここに住んでるんだけど」彼は言った。「間違えて君のドアをノックしてしまった」

 

The last thing he saw in the room before the green door closed was her smile.

緑の扉が閉まりきる前にこの部屋で彼が最後に見たのは彼女の微笑みだった。

 

At the head of the stairway he paused and looked curiously about him. And then he went along the hallway to its other end; and, coming back, ascended to the floor above and continued his puzzled explorations. Every door that he found in the house was painted green.

階段の上で彼は立ち止まり、訝しげに周りを見わたした。そして彼は廊下の突き当りまで行き;そして、戻ってきて階を上り、彼の難解な調査に取り組み続けた。この建物で彼が見たすべての扉が緑色に塗られていた。

 

(あと一回でラスト…)

 

https://trnlat.hatenablog.com/entry/2019/05/25/003328  へ続く